- 虫歯を放っておくとどのようになりますか?
- 近頃、定期検診の受診を勧める歯科医院が増えていますがどうしてですか?
- 家庭でも実践できる虫歯や歯周病の予防法を教えてください。
- 3DSの除菌効果は約6カ月持続するとありますが、なぜ6ヶ月の有効期間なのでしょうか?
- 差し歯表面の白い部分が変色してとても気になります。差し歯を白くするには交換するしかないのでしょうか。それとも、表面だけ色を変えるとかできるのでしょうか。できれば表面だけ交換したいんですが。
- 差し歯の耐久性は何年くらいでしょうか。
- 差し歯をいれたら歯茎と歯の境目に黒いスジができてしまいとても気になっています。この黒いスジはなぜできたのでしょうか。また黒いスジができないようにするにはどうしたらよいでしょうか。
- 現在妊娠3ヶ月ですが、虫歯が痛み出しました。妊娠している場合、治療はいつ頃までできますか。
Q:虫歯を放っておくとどのようになりますか?
A:虫歯が進行すると、まず冷たいものがしみるようになります。
そのまま放っておけば痛みを伴うようになります。
さらに放っておけば熱いものがしみてくるようになります。熱いものがしみてくると、歯の神経は虫歯菌に感染している状態になり、歯の神経は取らなければいけなくなります。
しばらくそのまま放っておくと痛みがなくなります。これは歯の神経が死んでしまうためで、治ったわけではありません。
死んでしまった歯の神経は腐ってくるため化膿します。膿は歯の先端から顎の骨に充満し、病気や肉体疲労等で身体の抵抗力がなくなれば、激しい痛みと顎の腫れを起こします。この頃には歯冠部と呼ばれる歯の頭の部分の虫歯もかなり進行しています。進行状態により抜歯が必要になります。
それでも放っておくと、歯自体「咬む」という機能ができないため、身体に異物と見なされ免疫学的な防御機構が作用し、身体が歯を貪食という機能で溶かし始めます。顎の骨にも悪い影響を及ぼします。
「咬む」という機能面から見ると、虫歯が進行すれば穴が大きくなりますので咬めなくなります。虫歯の穴に食べかすがつまったり、咬もうとするだけで痛くて咬めません。痛い所を避けて咬むため咬み癖ができます。
さらに虫歯の進行で歯冠部がなくなれば、食べ物を咀嚼する能力が低下します。咀嚼能力の低下は身体全体の運動機能の低下、仕事を処理する能力の低下、病気に対する抵抗力の低下等、「百害あって一理なし」です。
Q:近頃、定期検診の受診を勧める歯科医院が増えていますがどうしてですか?
A:発症して初期段階の虫歯や歯周病は、自覚症状が全くありません。従って自分自身では問題ないと思っていても、実は虫歯や歯周病だったというケースは珍しくありません。
多くの皆様のご来院のきっかけは、虫歯であれば「しみる・痛い」、歯周病であれば「歯ぐきから血や膿が出る・歯がぐらぐらしてきた」などの症状を自覚してからです。しかし、この自覚症状の起き始めが悪くなり始めではなく、実は自覚症状のない時期から悪くなり始めているのです。
自覚症状のない段階に虫歯・歯周病に罹患しているか否かを調べたり、一度治療したところが再発していないか否かを調べるために、定期検診をお勧めしているのです。
「悪くもないのにお金をかけたくない」とおっしゃる方もおいでになります。
確かに一理ありますが、もし、既に罹患していた虫歯や歯周病を自覚症状を起こすまで放置していれば、治療回数と治療費は自ずと掛かってきます。初期段階に治療すれば通院回数も少ないですし、治療費も少なく済みます。治療する箇所が多くなり症状も進行すれば、当然通院回数も増え治療費も掛かりますし、治療時の痛みも伴います。
定期検診時、虫歯や歯周病の罹患がなければ痛みを伴わない予防処置で回数もほとんど掛かりません。
定期検診時に掛かる費用は、病気でないのに薬局でサプリメントを買うのと同じで、健康維持のために必要なコストと位置づけていただけないでしょうか。
Q:家庭でも実践できる虫歯や歯周病の予防法を教えてください。
A:最も大切なのは、「〜しすぎない」ことです。
例えば、運動をほとんどしないで、回数・量とも食事を摂り過ぎれば肥満を始めとする生活習慣病の原因となります。そのためには運動が必要ですが、運動のしすぎは腰痛や筋肉痛・関節痛などの運動機能障害の原因です。その逆で、回数・量とも食事を極端に少なくしたらどうなるでしょうか。身体が機能を維持するために必要な栄養を摂れず日常生活に支障を来すのは明白です。
食事・運動とも「〜しすぎないこと」、適度な運動・適度な食事が身体の健康維持…、つまり家庭でもできる病気にならないための予防法です。ご家庭で実践していただく虫歯や歯周病の予防もこれと同じ考え方です。
甘いものの摂取が過剰であれば虫歯の原因になります。しかし、甘いものを全く飲食しない生活は現代社会においては考えられません。
「私は甘いものは嫌いで、全く飲食しない」という方は、お酒が好きな場合が多いです。お酒を嗜む方は、ほぼ毎晩のように晩酌します。晩酌は言い方を変えるとだらだらと飲食をしているのと同じなため、口の中が酸性になります。酸性になれば虫歯の原因となります。
「甘いものも嫌いだし、酒も飲まない、食べることが好きでない」という方は、身体機能に必要な栄養を摂取できていないため、身体に抵抗力がありません。仮に虫歯・歯周病がなくても容易に罹患しやすい体質になっていると推察されます。では、ホームケアで大切なブラッシングを中心に考えるといかがでしょうか。
ブラッシングの回数が多すぎて、力を入れて磨くと歯ぐきを傷付け歯が歯ブラシによりすり減ってしまう現象が起きます。適度な食事・飲酒・甘(かん)食・ブラッシング、言い換えれば食事とブラッシングの適度なバランスを保つことが最も大切な予防法になります。
Q:3DSの除菌効果は約6カ月持続するとありますが、なぜ6ヶ月の有効期間なのでしょうか?
A:虫歯の原因菌は、主に歯の表面に住み着いていると考えられています。歯の表面のみを除菌する3DSを行えば、原因菌は減少していきます。
一方でお口の中全体には虫歯の原因とならない菌も多く存在していますが、3DSはこれには効果がありません。よって、口内菌全体に占める虫歯原因菌の比率は変化します。また、一度形成された細菌の集団は変化しにくいという特徴がありますが、この特徴により虫歯原因菌が再付着するまでに期間を要します。3DS後、虫歯の原因菌は少量ながら口腔のどこかにに隠れていて歯の表面へ再度付着していくのです。この期間が6ヶ月から1年かかるため、当院のHP上では6ヶ月としています。
詳しくはこちらのページをご覧下さい3DS・虫歯菌ゼロコース
Q:差し歯表面の白い部分が変色してとても気になります。差し歯を白くするには交換するしかないのでしょうか。それとも、表面だけ色を変えるとかできるのでしょうか。できれば表面だけ交換したいんですが。
A:残念ながら交換しかありません。表面だけの交換もやめた方がよいでしょう。かぶせていない歯の場合は「ラミネートベニア」という方法で表面の形や色を変えることは可能ですが、かぶせている歯の場合は不可能です。かぶせ直した方がきれいに仕上がります。
詳しくはこちらのページをご覧下さい審美歯科について
Q:差し歯の耐久性は何年くらいでしょうか。
A:耐久性についてですが、「かぶせ物」の耐久性とご自身の「歯」の状態とを分けて考える必要があります。
保険の場合、国(厚生労働省)で「2年間」という耐久性を義務付けられています。しかし2年経たないうちにダメになってしまうケースもあります。これは、例えば交通事故や殴り合いのケンカのような予想外のケースを除き、大半がかぶせ物の下にあるご自身の歯に虫歯ができてしまっているためです。虫歯にならなければ2年以上は必ず保ちますが、3〜4年も経てばかぶせ物が劣化してきます。表面の白い部分が変色や摩耗を起こし、裏側の金属も酸化して黒くなってしまいます。
自費の差し歯であっても表面が変色する材料を使用している場合もあります。
自費の中でもセラミックを用いたかぶせ物であれば材料自体が劣化をすることはありません。しかし虫歯ができてしまっては材料に問題がなくても、それを外しての虫歯の治療が必要になります。虫歯にしないように「予防」する必要があります。
詳しくはこちらのページをご覧下さい審美歯科について / オールセラミック治療
Q:差し歯をいれたら歯茎と歯の境目に黒いスジができてしまい、とても気になっています。この黒いスジはなぜできたのでしょうか。また黒いスジができないようにするにはどうしたらよいでしょうか。
A:差し歯を入れた時にできる歯と歯ぐきの境目の黒いスジは、専門的には「ブラックマージン」と呼ばれているものです。歯と差し歯の境目の金属が黒い線に見えてしまいます。歯との境目の歯肉は薄いため、歯肉から透けてこれが見えてしまうために起こります。裏側や内側の金属を黄金色のものにしたり、金属を使用しないオールセラミックなどの「ブラックマージン」ができない材料を選択すればほとんどの場合回避できますが、元の歯の色が暗い場合にはこれが歯肉から透けてくる場合があります。
詳しくはこちらのページをご覧下さい審美歯科について / オールセラミック治療
Q:現在妊娠3ヶ月ですが、虫歯が痛み出しました。妊娠している場合、治療はいつ頃までできますか。
A:個人差はありますが、妊娠中の歯科治療は4〜7ヶ月の間に行うのが安全とされています。特に8ヶ月を過ぎた場合は、ひどく痛みがある時など緊急の場合を除き、応急処置のみにとどめます。
妊娠中は飲食回数が増えるため虫歯になりやすく、つわりによりブラッシングもおろそかになりやすいですし、女性ホルモンのバランスの変化により歯周病も起きやすくなります。歯周病菌は早産を引き起こすとの報告もありますので、妊娠中の歯科治療はこの期間にできるだけ終わらせてしまうのが良いと思います。